社外品で痛い目を見たシリーズ

と、シリーズにしてしまうのもどうかと思うのですが・・・

 ディフェンダーのワイパーアームアダプターです。2001年までの車のもので、90や並行の110はこの部品が付いています。ワイパーアーム自体が悪くなることはあまり無いのですが、このアダプターが錆びて磨耗して、ワイパーアームの遊びが多くなる場合が多いです。

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 中古車の納車前には高確率で交換しています。
 さて、これを交換した後、古いワイパーをそのまま付けてもいいのですが、やはり古いのは錆びていたり、色褪せていることが多いので交換したくなります。塗装してもいいのですが、社外品は安いですし、新品の方が気分が良いだろうということでほとんど交換してしまっていました。
 
 しかし、最近これを交換したお客様から「ワイパーが空回りする」というクレームが連続してしまいました。点検してみると、アームとアダプターが噛み合っていません。どうもワイパーのスプラインの高さが低いのです。そこで、新品を取り寄せて比べてみると・・・

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 一目瞭然。上が純正です。倍くらいの凹凸です。最初は嵌っていたのですが、何かの拍子に噛み合いが外れて、後はすぐ磨耗してしまって空回り状態になってしまったようです。在庫を点検すると大丈夫なものもあるのですが、半分くらいは使い物にならなそうです。
 
 これがどこのメーカーの商品かといいますと、前回のランプのトラブルの時の写真にもチラッと箱が写っている、青がイメージカラーの某社です。ここのメーカー(とうよりもサプライヤーと言うほうが正しいかもしれませんが)の製品が全てダメなわけではありません。ここのメーカーも純正部品供給しているようです。以前、ここ製のある部品の社外品を注文しトラブルが出たので、OEM品を再度注文しました。しかし、届いたのは同じ箱。でもラベルにはOEMと書かれています。ラベルを換えただけなんじゃないの?と疑ってチェックしてみると、確かに品質は良いのです。おそらく、純正品として納品する部品を生産する工場と、社外品として販売する部品を作る工場は別なんでしょう。社外品は人件費の安い途上国や旧共産圏などの工場で作っているのかもしれません。

 実は10年近く前、不良品の怖さを実感していなかった頃は、どんな部品でもこのメーカーの社外品を注文していました。すると、イギリスの部品商から「お前はここのばかり注文するけど、こっちのメーカーの方が少し高いだけで、品質はとても良いぞ。こっちにしたらどうだ?」とアドバイスされたことがあります。その後、彼が正しかったことを思い知りました。
 
 「このメーカーの社外品使わない部分リスト」は毎年増えていっていますし、使う場合は品質を慎重にチェックしています。何度も言いますが、このメーカーの全てが悪いわけではありません。純正の数分の一の価格で部品が手に入るのですから、ディフェンダーを維持していく上では大変ありがたいと思います。純正品には無い、一風変わった部品や純正品の欠点を改良したような部品も作っていますし、個人的には結構好きです。当社のサイトでも、問題ないと判断した部分については、ここの製品をたくさん販売しています。

しかし、今回のワイパーアームは想定外でした。ご迷惑をおかけしたお客様、申し訳ありませんでした。