ドライブシャフトスプライン磨耗

最近、非常に多いトラブル(というかトラブルの元ですが)がこれです。

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何度もこのブログで紹介していますが、リヤのドライブフランジとドライブシャフトのスプラインの磨耗です。
隙間がかなり多くなっているのが分かると思います。

ドライブシャフトの回転はドライブフランジを介して、ハブ、タイヤに伝わります。この写真が分かりやすいでしょうか?

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ドライブシャフトとドライブフランジが噛み合わなくなったら、当然ドライブシャフトだけが空回りします。
当社では中古車販売前、点検、車検の際には必ずここを開けてハブの状態、スプラインの減り具合を確認し、減っていれば交換をお勧めしていますので、当社のお客様でそうなった事はありませんが、実際にこれが噛み合わなくなるまで磨耗して走行できなくなったという方から部品の注文をいただいたことがあります。万一そうなった場合はデフロックすれば動けるのですが、定期的に点検するのが一番です。メンテナンス不足でシャフトの先にグリスがなく、錆が出ていたりすると磨耗が早まります。ハブキャップがひび割れてしまっている場合は早めに交換してください。この症状は、一度磨耗が始まるとそこからの進行はかなり早いようで、年間数千キロしか走らないような方でも、1年間でガタガタになってしまっている場合もあります。やはり、年に一度くらいは異常がないか確認していただいた方がいいでしょう。そういう意味でも、12ヶ月点検はお勧めします。

 それから、専門店や知識のあるショップが近くに無く、普通の整備工場にメンテナンスを依頼している方は要注意です。普通の整備工場では、車検でもここを開けてまで点検しません。ディーラーさんでも安心ではありません。ディーラーさんで新車から整備を受けてきていても、一度もここを開けた形跡がない車はたくさんありました。一般の整備工場でメンテナンスをされるときは、ここを点検するように指示することをお勧めします。

 また、中古車の購入の際にも気をつけてください。こういうところまで納車前にきちんと確認してあるのかが大きなポイントです。当社が販売する事の多い走行8万km以上の車だと、7割くらいが交換が必要な状態になっています。このシャフト、正規品の定価は6万円くらいだと聞いたことがあります。片側で、です。純正定価は乱高下するので、現在いくらなのかは知りませんが、修理にはかなり高額な費用がかかってしまいます。当社はここには社外品を使います。社外品の販売価格は1本1万円。正直、純正品に比べると安すぎて若干不安でしたが、今まで特にトラブルはありません。もしかしたら純正品に比べてスプラインの磨耗が早かったりするかもしれませんが、この価格差ならそれでも納得です。
常時在庫していますので、リヤドライブシャフト左右交換で20万なんていう見積が出て驚かれた方はご相談ください。