五感で発見

 この車は車検を受けた工場で、シリンダヘッドガスケットから冷却水が漏れているという指摘されたそうです。シリンダヘッドガスケットの交換となれば大掛かりですので、ディーラーさんに修理に出されそうだったところを、お客様の希望で当社に修理に持ち込んでいただきました。
 
 入庫前にお話を聞いたときにおかしいなと思いました。今までTd5でシリンダヘッドガスケットがダメになった車を見たことが無かったからです。以前にも同じようにヘッドガスケットとの指摘で入庫した車がありましたが、結局はヘッドガスケットではありませんでした。確かにエンジンを伝ってシリンダブロックに冷却水が垂れている跡があるので、一見するとヘッドガスケットからのように見えるのですが、実際には違いました。

そして今回もやはり原因は別でした。
この2箇所です。

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水温センサーのハウジングと、俗にいうメクラ蓋。ここから下に滴っていくので、黄色の丸のところに跡が残り、赤線のシリンダヘッドガスケットからの漏れのように見えてしまうのです。ここまで分解していけば分かりますが、通常はマニホールドガスケットの下にあって目視はできないので、無理からぬ事かもしれません。マニホールドが付いていると本当にシリンダヘッドガスケットからのように見えます。

拡大するとこちら。

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水が流れた跡が分かります。このメクラ蓋が手で回ってしまうくらいに緩んでいました。Tdiなどは打ち込みタイプのものですが、これはデフオイルのようなネジのあるプラグタイプです。これだと結構緩むケースがありそうです。

水温センサーの方はこちら。

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こちらの方が比較的分かりやすいと思います。

このメクラ蓋とガスケットを交換して、試運転をして漏れが止まったのを確認。
作業完了!と思ったら、どこからかまたLLCの甘い匂いが。

エンジンの下のほうを確認しても漏れは無し。
フンフンと鼻を頼りに匂いの出所を捜すと、車の前の方・・・・ありました。

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ラジエータです。漏れは微量なので、下に滴らず蒸発してしまい、上はカバーが付いてしまっているので、見落とすところでした。鼻が詰ってなくて良かったです。ってラジエータ交換はそこそこ高価なので、良くはありませんね。シリンダヘッドガスケットを交換することを考えると半分以下ですが・・・