クラシックレンジ 全塗装 (旧型風)

昨年末までに行っていたクラシックレンジの全塗装です。
今回も旧型スタイルへの変更です。
色はお客様の希望で、地元を走っているタクシーの色だそうです。


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今回のこだわりポイントはこれ。

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ミラーです。前回のようにフェンダーミラーではなく、ドアミラーです。
4ドアでフェンダーミラーだと実際には仕様として矛盾するのですが、この形状のミラーなら矛盾はないそうです。
しかし、このミラーで一悶着ありました。
まず、どう頑張っても角度がおかしくなるのです。ドア形状が違うのですから当然といえば当然なのですが、悩んだ末に硬質ゴムを削ってスペーサーを作りました。
これで取り付けは解決したのですが、次々に問題が出てきました。

後ろが全然見えません。最初、原因のは本来ミラーが取り付けてあった部分を埋めたことだと思われました。本当の旧型はここに三角ガラスがあり、それ越しにミラーが見えるのです。
運転席からミラーを見るとどうしてもここが少々視界を遮る感じになり見づらいのだろうと思っていました。しかし、色々対策を考えているうちに、別の原因に気が付きました。左側がフラットレンズだったのです。
ミラーのレンズには平面のものと凸面のものがあります。凸面の方が小さくはなりますが広い範囲が見えます。元のミラーも凸面なのに、それより小さくなって平面になったらまともに見えるわけがありません。

 部品はお客様がイギリスから取り寄せて用意されたものです。注文を間違えられたのだろうと思ったのですが、注文時の明細を見せていただくと確かに凸面の方になっていますので、部品屋さんの間違いでした。しかも、この明細でお客様が購入されたのは当社とも付き合いのあるお店であることがわかりました。。
 そこで、当社から連絡して直接代品を送ってもらうように依頼したのですが、左側の凸面タイプはもう手に入らないとのこと。残念ながらこれで万事休すかと諦めかけたところで、気が付きました。レンズだけは左右で同じものを使っています。ということは、右の凸面タイプを取り寄せて、レンズを左に移植すればOKです。右ならあるとのことなので、すぐに送るように指示しました。

 ところが、届いたのが右側の平面。
もちろん私は右の凸面ミラーの品番を指定して注文していますし、加工することも伝えてあります。にもかかわらず、平面。しかも、明細にも堂々と平面の品番が書かれています。やってくれました。すぐにクレームを入れたのですが、謝るものの、もう右の凸面もないとのこと。今度こそ終了です。時間を無駄にしてしまいました。

お客様にその旨説明すると、どうやらこの部品屋さんのこの手のミスは、個人輸入される人の中では結構有名らしいです。当社も以前から何度か被害にはあっています。そんなとこは付き合いやめればと思われるかもしれませんが、ミスが多い反面、他の部品屋さんでは対応してくれないような融通をきかせてくれる面もあるので、世話にはなっているのです。

みなさまも、個人輸入されるときには「うっかりダンカン」にお気を付けください。

さて、ミラーの方はその後、それでも何とかならないものかと調べていると、ワンオフで凸面レンズを作ってくれる業者さんを見つけました。大人気のようで、1ヶ月くらい待たなければいけなかったのと、結構なお値段はしたのですが、そこに依頼してどうにか凸面ガラスのミラーを作ってもらうことができました。

そんなこんなで、夏にお預かりした車の仕上がりが年末ギリギリになってしまいました。
でも、その分良い車に仕上がったと思います。