ディフェンダー 排ガス規制 ディーゼル規制について

ディフェンダーの排ガス規制については以前にも書きましたが、状況が変わった部分もあり、もう一度改めてまとめたいと思います。

排ガス規制は大きく分けて2種類あります。

 一つが国の法律であるNOX・PM法です。東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、愛知県、三重県大阪府兵庫県の一部が規制地域です。規制対象はガソリン車も含む全ての1・8・4ナンバーの車と、ディーゼル乗用車です。規制の方法は、「適合していない車をその地域内で登録できなくする」=「車検が通らなくなる」です。逆に言えば、規制地域以外で登録してあれば、規制地域で使うのは自由ということになります。

 もう一つが各自治体の条例によるディーゼル規制です。規制地域は東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県の全域で、名前の通りディーゼル車、その中でも1・4・8ナンバー車のみを対象としています。規制の方法は通行を禁止することで、どこで登録してある車でも規制地域を通ることができなくなります。

 関西でも兵庫県大阪府に条例があります。兵庫県の条例は大型車のみが対象になっているのでディフェンダーには関係ありませんが、大阪府の規制は大阪府にお住まいでない方も注意が必要です。その内容は関東の規制に似ていますが、関東の規制との大きな違いは、不適合車の規制地域の「発着」を禁止・通過はOKということです。例を挙げると不適合車で京都から大阪に通勤するのは不可、大阪を通過して和歌山まで行くのはOKということになります。通過すら許さない関東の条例に比べれば緩やかですが、非規制地域に住んでいても大阪に行く可能性がある人は、車を規制に適合させる必要があるということになります。関東の規制との違いはもう一つあり、規制適合の判断をNOX・PM規制に準じています。NOX・PM規制に適合している車は大阪の規制にも適合になります。

 関東の規制はNOX PM規制とは違う基準があります。NOX・PM規制適合だからといって、関東を走れるかというと必ずしもそうではありません。NOX ・PM規制適合車には正規輸入車にフィルターを取り付けて規制値をクリアしたものと、並行輸入車で輸入されたときの条件によって「適合扱い」となっているものがあります。2007年以降の新型は並行でも対策装置を付けて規制をクリアしているのですが、並行輸入車のTdi、Td5のほとんどが「適合扱い」です。
関東の規制は、古い車は対策装置をつけていない限り全て不適合というスタンスですので、並行輸入車のほとんどが規制対象となります。(3ナンバーは対象外)

 以上が二つの規制の概要です。NOX PM規制はそもそも規制地域では、適合していない車を購入できないのでうっかり違反するということはないのですが、自治体の規制には注意が必要です。規制地域にお住まいでない方、特に規制地域から遠くの地方にお住まいの方は規制について知らないことも多いです。それどころか、売る側でさえ知識がないことも少なくありません。購入時にも説明がなく、検問もめったにやっていないので捕まって警告を受けることもなく、規制地域を走行してしまっている方は多いのではないでしょうか。

 それから、1ナンバー並行車が、「NOX PM規制適合 都内登録OK」などと謳って普通の中古車屋さんやオークションなどで売られているのを時々見かけます。実際、自治体のディーゼル規制に適合しない車でも、NOX・PM規制に適合していれば東京でも登録できてしまいます。しかし、これで東京を走れば条例違反なのです。検問で捕まれば罰せられます。


この二つの規制をクリアするにはどうしたら良いかです。
NOX PM規制は、対策装置を付け、排ガス検査に合格すれば適合させることが可能です。
これには非常に大きな費用がかかります。当社では実際行ったことはありませんが百数十万円だということです。

自治体のディーゼル規制ですが、こちらは現在のところどの自治体でも3ナンバーは規制対象外です。従って、3ナンバーにすれば問題ないということになります。


このように、排ガス規制はかなり複雑です。よく分からない、自分の使用状況で、どのタイプの車を選べばいいのかが分からないという方は、お気軽にメールかお電話でお問い合わせください。