以前、Td5のECUについてこのように書きました。
https://asahimotors.hatenablog.com/entry/41740385
最近、以前にもましてECUのお問い合わせが多いのと、これを書いたときから多少方針が変わった部分もあるので、アップデートさせていただきます。
まず、ECUの現物修理を停止しました。
修理は海外の専門業者に送って行うのですが、壊れ方によっては直らないこともあり、トラブルが何度かあったからです。直っていなかったら無料で再修理はしてくれるのですが、送料がバカにならないのと、時間がかかり過ぎてお客様にご迷惑をかける恐れがあることから、直っているものを在庫して販売することのみという方針にしました。また、それに伴いコア回収も終了します。
販売品はリセット版とデコード版があります。
リセット版は壊れたECUを修理し、データを消去した状態で販売します。新品同様、専用のテスターで、車台番号等の必要データを入力し、セキュリティと同期させる必要があります。
デコード版は壊れたECUを修理した上で、データは消去せず、セキュリティに関する機能を殺してあるものです。これは取り付けるだけでエンジン始動が可能です。ただし、車台番号等は書き込まれているデータはそのECUが付いていた元の車のものになります。可能であればデータ上書きをお勧めします。
以上が今後の販売方針ですが、以下は交換に関する注意点です。
経験上、ECUが壊れる車は数ヶ月から数年程度で故障を繰り返すことが多いようです。海外のECU修理業者さんに相談してみたところ、ECUを破損する原因は、インジェクター本体、インジェクターハーネス、エンジンハーネス、ECUリレーなどにあるということでした。
この内、インジェクター本体とエンジンハーネスはそう簡単に交換できる金額ではありませんが、インジェクターハーネスは消耗品のようなものですし、ECUリレーは高価なものではないので、ECUが破損した場合はセットで交換することをお勧めします。
また、ECUリレーですが、このリレーを刺すソケットに問題があることが多く、緩くなって接触不良を起こすようです。この接触不良のせいでECUが壊れるのかもしれません。ECUを破損するまではいかなくても、接触不良でエンジンがかからなくなったり、エンストしたりという症状が出ることがあります。その際、水温計がホットに振り切っていることが良くあります。
ということで、ECUリレーを交換するついでにECUリレーのソケット端子を交換しておくと良いでしょう。というより、予防的に交換しておいても良いと思います。
当社の販売のTd5は昨年の秋くらいから、予防的に交換するようになりました。それ以前に買われた方、他店で買われた方でご希望の方は、車検時等にお申し付けいただければ合わせて作業いたします。