Td5 燃料漏れ

車検でお預かりした110に燃料漏れを発見しました。定番のフューエルブロックコネクタではありません。
漏れ箇所はタンク上からのようで、燃料ポンプなのか、ホースなのか、ポンプのパッキンなのか下からでは判断できません。そこでタンクを降ろしてみると、こんな状態でした。

イメージ 1


この黒いのはなんでしょう?
答えは液体ガスケット。
そして、ホースがこの状態。

イメージ 2


推測ですが、一度何かの作業で(走行距離からすると燃料ポンプ交換の可能性が高いですが)タンクを降ろす際に、タンクに取り付けられている燃料ポンプと燃料パイプの接続を外そうとして壊してしまったのでしょう。それを液体ガスケットで固めてごまかしていたんだと思います。お客様は中古で買われているので、その時の事情はご存じないようです。それが経年劣化で剥がれてしまって、今回の漏れのようです。この手のガスケットは燃料には弱いですし、結構な圧がかかっていますので、持つはずがありません。

このタンクを降ろす作業が結構大変で、コツを知らないとこのようにパイプを破損することになります。コツと言っても大したことではないのですが、タンクとフレームを分離したら、少しだけタンクを下に下げて隙間を作り、その隙間からパイプの接続を外してやるのです。
燃料パイプは樹脂でできていますから、この手順を知らずに一気にタンクを降ろしてしまうと、パイプを破損させてしまうことがあるのです。このパイプは結構高いですから注意が必要です。無駄な出費にならないように、普通の修理工場に交換を依頼するときには指示をしておいた方が良いかもしれません。

今回はそうやって一気に降ろしての破損というよりも、パイプの外し方が分からずに無理やりやってしまったような跡にも見えますが、どちらにしてもパイプ交換です。3本のうち一番短くて安いホースだったのが不幸中の幸いです。