車両保険のススメ

以前から何度か書いていますが、ディフェンダーに乗られている方は是非とも車両保険に、しかも一般条件(自損対応)での保険に入っていただきたいと思います。
以前から、ディフェンダーの外装パネルの価格が高いのは度々お伝えしていましたが、ここ数年、さらにとんでもない値上がりをするものが出てきました。ルーフは以前から知っていましたが、最近部品を注文して衝撃を受けたものを、過去に注文した時の価格と共にいくつか挙げてみます。


ルーフパネル
2013年   340,000円
2018年 1,092,400円

バルクヘッド
2015年   257,000円
2018年   833,000円

クォーターパネルアッパー(スライドガラスが嵌っているパネル)

2015年   123,000円
2018年   236,200円


これに対し、そこまで上がっていないものもあります。

バックドア(旧型)
2015年    73,600円
2018年    85,300円

サイドドア、フェンダー等もこれと同様、上がってはいるものの3~4割まです。

これの原因として考えられるのは新車生産の終了です。
やはり部品は数を多く作ることでコストが下がり、販売価格も下げられるものです。ドアなどは新車生産がなくなったとしても、事故などで交換される機会も多く、それなりの製造数が確保でき、値上がりが抑えられるのだと思います。
これに対しルーフやバルクヘッドなどはそうそう交換されるものではなく、新車生産の終了と共に製造数が激減しているものと思われます。少量生産のコスト高がまともに販売価格に反映されてこの価格ということになるのでしょう。それでも、少量でも生産して在庫してくれていればまだ良い方で、受注生産、しかもある程度注文が溜まらないと生産しないなんていうケースもあるようで、数か月単位のバックオーダーなどということもあり得ます。現在、当社でもルーフトリムが半年以上納品されず、困っております。

少し話が逸れましたが、より一層外装修理の費用は高額っており、今後上がることはあっても下がることはないでしょう。フェンダーやドアなら一部社外品もありますが、精度がイマイチですし、送料が高いので、エンジンなどの部品のように純正より大幅に安くなるということもありません。他車種のように中古パネルが見つかることも期待できません。なぜなら、現状では廃車されて部品取になるということは考えられないからです。当社には部品取りが数台ありますが、それは何年も前からあるもので、既に外装はほぼ使い切られています。
つまり、保険が使えないからといって、安く上げる方法がほとんど無いということになります。

これは現在入庫中のお車ですが、ちょっとした不注意で柱にリヤをぶつけただけです。しかし、少々勢いがあったようで、ルーフとクォーターパネルアッパーが歪み、それぞれが前方に動いて押したせいで、左前後のドアとバックドアまで歪んでしまっています。

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こんなちょっとした不注意の損害で、修理費の概算は300万円にもなってしまいます。今回はしっかり車両保険に入っていただいていたのでホッとしましたが、そうでなければとても気軽に払える金額ではないでしょう。
今まで事故をしたことがないから車両保険なんか要らないと言われる方もいらっしゃいますが、そういう方ほど意外と一発目に酷い事故をしたりするものです。それに、最近は任意保険に入らずに車に乗っている人も少なくなく、100%相手が悪い事故であったとしても賠償能力が無いとか、逃げてしまうなんていうこともあります。
保険料は高くなってしまいますが、是非とも車両保険を付けて、安心を買っていただきたいと思います。