クラシックレンジ200Tdi レストアレポート (1)

引き取ったのは昨年二月。
足回りからの異音がするということでした。その原因はハブ周りで、それについてはすぐに修理完了しました。
それに加え、運転席助手席の足元の腐食を修理するということで、カーペットを剥がしていったところで大問題が発覚します。

フロアの補修用パネルは販売されているのですが、そのパネルを溶接して修理しようとしても、その溶接される相手側の境界部分もまた腐食しているという状態です。その相手側にも補修パーツがありますが、それを交換するための、さらに後ろ側の溶接点も腐食しています。これはいけないということで、外装パネルを一通り外してチェックしていくと、そこかしこに穴が開いていますし、開いていないところでもちょっと突けば貫通してしまいそうな状態のところが無数にあります。

こうなると、中途半端な修理はできません。一度溶接による補修パネル交換を始めてしまえば、ドミノ倒しのごとく補修部分は車全体に広がっていくことでしょう。フロア部分だけFRPシートでも貼りつけて穴を塞ぎ、他は見なかったことにしておくか、徹底的にやるかの二つに一つです。

徹底的にやるとすれば、普通のクラシックレンジなら、廃車すら視野に入る程の修理費用になります。しかし、この車は希少な200Tdiのディーゼルエンジンモデルです。いくらかかろうが廃車にはできません。完全な状態であれば500~600万円の価値はあるでしょう。何としても修理しなければなりません。結局のところ、このまま放置していたら遅かれ早かれどうしようもない状態になるということで、徹底的にレストアするということになりました。

まずは着手前の状態をご覧ください。

 フロントピラー下部&フロントインナーフェンダー後部&サイドシル前部

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センターピラー下部

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サイドシル後部 リヤホイールアーチ前部

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リヤホイールアーチ

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フロントフロア

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フロントウイング & バッテリートレー

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リヤクロスメンバー

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フロントルーフフレーム

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次回から作業の紹介です。