整備説明 ブレーキパッド交換

 以前からお客様にメールなどで整備内容を説明するときに、過去のブログ記事を紹介して、そちらを読んでいただくということをしていました。今回からそれを説明専用記事として、もう少し細かく書いていこうと思います。車検時などに行う作業や、典型的な故障事例等を順に書き、該当する部品のYAHOOショップの部品へのリンクも作っておこうと思います。DIYでやられる場合、部品を自分で用意して近くの整備工場さんで作業を行う場合はそちらを参照してください。

ただし、使用するすべての部品へのリンクがあるわけではないですし、ここで紹介しているからと言って、整備手順・必要な道具をメール・電話等でお教えすることは致しません。DIYで作業を行いたい方、まして整備工場さん等プロの方は、最低限整備書・パーツリストはご用意ください。探せばネット上には落ちていますし、AMAZONでも買えると思います。それに、特に海外まで目を向ければ、ディフェンダーは非常にユーザー同士の情報交換が盛んな車です。ちょっと検索すれば、大抵の問題は解決するはずです。今はブラウザの翻訳機能も性能が上がっていますので、英語ができなくてもそれほど苦も無く色々調べられるはずです。自分で調べようとしない人は、作業をする資格がありません。調べられない方、調べたくない方は、代わりに調べて作業してくれる整備工場さんに依頼してください。

 

さて、本題です。初回はブレーキパッドの交換作業です。

ブレーキパッドはブレーキをかけるたびに摩耗していく部品です。
ブレーキパッドが摩耗した場合、国産車だとほとんどの場合はブレーキパッドだけを交換すればいいのですが、ディフェンダーはそうはいかない場合が多いです。
これはディフェンダーに限らず、他の輸入車にも多いのですが、ブレーキパッドが挟み込む相手側であるブレーキローターも結構摩耗します。

ブレーキパッドの当たらない縁だけ残って、当たるところが摩耗していることが分かると思います。

使用限度を超えて薄くなっていなければ摩耗を無視してパッドだけ交換してしまっても、ブレーキの効きに問題はないのですが、ローター表面は今までのパッドの形に摩耗しています。ここに新しいパッドを組み合わせると、どうしても当たりが悪くなってしまいます。あたりが悪くなってもブレーキの最大制動力にはほとんど影響はないのですが、ブレーキの効き初めの感触に違和感が出たり、ブレーキ鳴きが発生したりします。
そのため、ブレーキパッド交換時には、できればローターの研磨か交換を行って、ローター側もフラットにしてやることをお勧めします。経験上、ローター研磨では鳴きが収まらなかったことがあるので、当社では交換を推奨しています。
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それから、ディフェンダーのブレーキはピストンにダストブーツがありません。多くの車はピストンにはゴムカバーがついていて、パッドが摩耗してせり出してきたピストンの露出した部分が直接外気に当たらないようになっています。しかし、ディフェンダーはむき出しです。ピストンはメッキがされていますが、ブレーキは高温になるので劣化して剥離したり、錆びたりします。

パッドを新品に交換する際は、ピストンをブレーキキャリパー内に押し戻す必要があります。この際に錆やメッキ剥がれで表面が荒れているピストンを押し込んでしまうと、シールを傷つけたり、シールとの当たりが悪くなってブレーキフルード漏れを起こします。フルード漏れは起こさなくても、動きが悪くなってブレーキの引きずり、パッドの偏摩耗も発生してしまいます。

内外のパッドの残量が大きく違っています。これはピストンの動きが悪いせいで発生します。

こうならないためには、ブレーキパッド交換の際には、ピストンの状態をチェックし、問題があればキャリパーオーバーホール、ピストン交換が必要になります。
ピストン交換の際は、当社では純正・OEM・ステンレス(社外品)をご用意しています。この中で、通常自社での整備で作業する場合はステンレスをお勧めしています。ステンレスであれば基本的に今後の交換は必要なくなります。(ただし、シールの劣化はあるので、状態を確認してキャリパーオーバーホールは行った方がいいです)
ピストンには非常に安価な社外品もあるのですが、これは品質が酷いので当社では使用しません。ヤフオクなどで売られていますが、特に付属のシールやリテーナーリング類の品質が酷いので、組付けが
大変になりますし、耐久性も心配です。
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キャリパーオーバーホールが大変、整備工場さんが嫌がってやってくれないという場合は、キャリパーASSYで交換してしまう方法もあります。錆でキャリパーが酷い状態という場合も交換の方がいいでしょう。入っているピストンはステンレスではないですが、オーバーホール工賃とピストンの部品代を考えると、キャリパーごと交換してしまってもそれほど差が出ません。
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それから、ブレーキパッドですが、純正・社外といろいろあります。社外パッドの中には単に安いものもありますし、低ダストであったり、効きが良くなるものもあります。ただし、社外パッドは鳴きが出やすいので当社では基本的には純正をお勧めしています。純正には取り付け金具も付属しますので、こちらも併せて新品にできます。

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以上のように、ディフェンダーのブレーキを整備はなかなか大変です。
これを知らない業者さんで行うと、まずブレーキパッドだけ交換で済まされてしまいます。一般の整備工場さんに整備を依頼する際は、必ずパッド交換の際にはローターとピストンのチェックをして、必要があれば一式交換するように伝えた方が良いでしょう。