クラッチマスタシリンダー

ディフェンダー最大の弱点として有名なクラッチマスターシリンダー。
当社は中古車販売前には必ず交換しています。

オーバーホールキットを使って中身だけ交換する方法もあるのですが、OEM品の部品金額とオーバーホールの工賃を比べると大差が無いため、当社は基本的にアッセンブリ交換してしまいます。

新車でも1~2年1~2万kmくらいで漏れが発生してしまう事もあるので、定期的に交換しなければならない部品ではあるのですが、一台だけ何度交換しても数ヶ月で再発してしまう車がありました。

最初は部品が不良品だったと判断して再修理させていただいていたのですが、今回で3回目で、さすがにおかしいという事でしっかり調べてみる事になりました。

現在作業中なのですが、まず気になったのがこちら。

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矢印の部分が開いてしまっているのが分かるでしょうか?ペダルを踏み込むとプッシュロッドが左右に僅かにぶれます。

こちらは中古部品。

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開いていません。
今回はこれに交換して様子を見ることにしました。

 今まで付いていたマスターシリンダーを分解すると、ピストンとシリンダー内壁には干渉した跡があり、かなり傷ついていました。ゴムシールの劣化は感じられません。プッシュロッドがぶれると、ピストンが真っ直ぐストロークしなくなって、シリンダーと干渉してしまったりするのでしょうか。
 しかし、プッシュロッドとピストンの当たり面は、丸型+すり鉢状になっているので、多少角度が付いてしまってもピストンのストロークには影響しないようにも見えます。


とりあえず、これで様子を見ていただくことにします。
これで再発が無くなれば、おそらくこれが原因だったという事でしょう。