足回りブッシュ ショックアブソーバー

 先日、整備が終わって納車待ちの車を試運転してきました。そこで改めて思ったのですが、足回りが完全に整備されている車はやはり運転していて非常に気持ちが良いです。ここ2年程、中古車を販売するときには、直近2~3年ほどで交換履歴が無ければ、足回りのブッシュ、ショックアブソーバーは全て新品交換しています。試運転した車は、昨年ショックアブソーバーが交換されていましたので、交換したのはブッシュだけなのですが、未交換の車と比べれば雲泥の差です。今回はお客様の希望で、ホイールとタイヤも新品になっているので、もちろんそのおかげも有るのでしょうが、不快・不安な振動が全くありませんでした。この車を手放したオーナーさんが今乗ったら、手放したことを後悔されるに違いありません。

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10年以上経過しているディフェンダーのオーナーさんには是非ブッシュ交換をしてこの状態を体験していただきたいと思うのですが、それなりの費用になるのでなかなかお勧めするのにも気が引けます。何かが漏れているとか、減っているとか、破れているとかであれば車検の時に指摘して交換をお勧めできるのですが、ブッシュやショックアブソーバーのように目視で劣化が分かりづらく、しかも良いか悪いかの2択ではなく、徐々に劣化していくものですので、お勧めするタイミングが難しいのです。

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ブッシュ・ショックが完全にダメになると、運転中、特に高速走行中に道路の段差などを超えたのを契機として、ハンドルを持つ手が弾かれるほどの振動が発生し、時速30kmくらいまでスピードを落とさないと収束しないという恐怖の現象が発生することがあります。そこまでいかなくても、ブッシュが正常に働いていない車を一定以上のスピードで走らせるのは、かなり怖いです。実を言うとエンジン等、他の部分の修理後の確認の試運転で、怖くて十分に運転できないということも時々あります。そこまでいくと、ブッシュ交換をお勧めさせていただいていますが、大抵の方がそれでも普通だと思って乗られてしまっています。中古で買われた時から劣化している車はもちろん、最初は問題が無かったり、新車から乗られていて良い状態で乗ったことがある方でも、ジワジワ劣化していくものなので、慣れてしまい、かなり酷い状態になっているのに気が付かないということもあります。

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また、社外足回りが入っている中古車を買われた方も、本当にそれでよいのか一度よく考えてみるべきだと思います。1~2インチ車高を上げる程度のキットであればさほど影響は無いのですが、完全にオフロード仕様の柔らかいコイルで車高を上げていると、高速走行はかなり不安定です。不安定さをオフ性能の代償として理解して受け入れている方はいいのですが、それが普通で、ディフェンダーはフラフラして高速走行は怖いと思われている方がいれば、大変残念です。

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 高速時の事ばかり書いてきましたが、足回りがしっかりしていることを感じられるのは高速ばかりではありません。道路の凹凸や店舗などから道路に出るときの段差、あらゆるところで違いが感じられます。この気持ちよさはなかなか言葉で表現できませんが、運転していると顔がニヤついてきてしまう感じです。やらなければ全く乗れなくなるという部分ではないのですが、費用対効果は大きいと思いますので、メンテナンス予算に余裕があれば、ぜひご検討ください。

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ただし、注意していただきたいのが、社外ブッシュはダメだということです。社外品にも純正の10分の1くらいの物から、OEMとして売られてる半額くらいの物まで色々あるのですが、経験上、純正以外は全てダメです。激安社外品は論外ですが、OEM品(品番にGが付く)も、純正と同じではないようです。ブッシュで困るのは、目視で良否が判断できないことです。大震動は色々なことが原因で同じ症状が出てしまう上に、停車時の点検では判別できないような僅かなガタやブッシュの劣化でも発生します。もしくは、2つの原因が相乗効果を起こしているということもあるようです。対処法は、ブッシュ・ショックアブソーバー・ハブ&スイベルを順番に、もしくはひと思いに一気に作業していくしかありません。ところが、こういう部分に信用できない品質の部品を使ってしまうと、迷路に迷い込んでしまいます。純正品はかなり高くて躊躇してしまいますが、それだけの価値はあります。当社では部品の持ち込みも基本的にはOKですが、社外ブッシュはお断りしています。