雨漏研究

これがなんだかお分かりでしょうか?

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これで分かった方はかなりのマニア。
では、これでは?

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正解はこちら。

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これは、以前ルーフ交換したときに出た、潰れたルーフから切り取ってきたものです。
なぜこんなものを作ったかというと、雨漏りの検証の為です。

先週から雨漏りと格闘中ですが、本日やっと浸入箇所を特定するに至りました。
こちらです。

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洗剤を塗った上で、内側からエアを送り込んでいます。
見事にシャボン玉ができます。

これがどこかというと、この穴です。

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水の浸入ルートはこの赤矢印。

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そして矢印の先の溝を流れて、こちらから出てきます。

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この溝は雨漏りの大動脈みたいなもので、アルパインウインドウや、ルーフの継ぎ目など、屋根より上から入った水のほとんどが集まります。

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そして上の写真の位置、フロントピラー上から滴ります。ブレーキをかけたときに一気に垂れてくるようなのは、この溝を流れているのです。


カットモデルを作ったのは、穴と室内が通じているのは、エアを送り込んで確認したのですが、高さ的に水が入る可能性があるのかどうかを確認したかったのです。
その他にも何点か分かった事があります。

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この部分はウェザストリップがはまるところです。今までここからの浸入を疑って、赤丸のところをコーキングしていたのですが、どうやらここからの可能性は低そうです。

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同様に、今まで気にしていた赤線のところのクラックはあまり影響がなさそうです。クラックを気にするなら黄色のところかもしれません。
緑線のルートでの浸入も考えられなくはないと思います。


これが、雨樋の排水能力を超えるような大雨のときに雨漏りする原因です。
雨樋を乗り越えて樋の下に回りこんだ水が、穴を通って室内に流れ込むのです。
今回、耐水テストで色々なところに水をかけていたのですが、同じようなところにかけても雨漏りしたりしなかったり、かなり悩んでいました。
それもこれを見れば納得です。入っていたのはかけていたところではなく、その下の雨樋の更に下側で、しかも流れる水量によって、雨樋が決壊するポイントが違っていたのです。
穴が全て室内に通じているわけではありません。決壊して樋の下へ水が回りこんでしまうポイントに、室内に通じる穴がある場合にのみ漏れるのです。

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さらに水量が少なくて決壊しなければ漏れません。大量に水をかけていたときだけ漏れ、漏れ箇所を絞り込もうと水量を少なくしてピンポイントでかけていると漏れない理由はこれだったということになります。しかも、途中で追加雨どいを作ってしまって決壊しづらくなって、余計に漏れにくくなったというわけです。

しかし、まさかこんなところから水が入っているとは。
カットモデルを見れば流れ込む事が納得できるのですが、外から見ただけでは下から上に逆流しているように思えてしまって除外してしまっていました。
思い込みはいけませんね。