Ｔｄ５ 始動不良

Ｔｄ５でエンジン始動時にクランキングが異常に長いという方はいないでしょうか？進行すると全くエンジンがかからなくなることもあります。
この症状の際に、フォルトコードを見ると大体クランク角センサーの異常が出ています。それで、クランク角センサーを交換するのですが直らず、ならばということで、燃料系を疑って、燃料ポンプ、フィルター、レギュレター（フューエルブロックコネクタ）などを交換、それでも効果が無く、途方に暮れるというパターンになります。

　この始動不良の原因がスターターモーターであることがあります。スターターモータが電気的なノイズを出すような壊れ方をすることがあるそうです。そのノイズがクランク角センサーの信号をを狂わせ、エンジンがかかりにくくなるとのこと。そのせいでフォルトコードとしてはクランク角センサー異常が出るようです。
同じ始動不良でもモーターが回らなければすぐにモーター不良を疑うのですが、モーター自体調子よく回ってしまいます。こういう事例があるということを知らなければ、原因にたどり着くのは困難かもしれません。

　この症状は当社のお客様でこれまで４～５台、この症状で困った業者さんから相談を受けてアドバイスしたことも数回ありますので、それなりの頻度で発生するようです。

もちろん、セルが回っているのに始動不良という症状には、燃料ポンプやＥＣＵなど他が原因も考えられますので、いきなりスターターモーターを交換してしまうのは乱暴です。他の部分を一通り点検した上で、怪しいところが無ければ疑うということで良いと思います。