全塗装 チョウトンホワイト → カレドニアンブルー & 腐食修正

3月から行っていた作業の報告です。
2001年の300Tdiです。 

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旧型前期の最終年式で、それほど古い年式でもなく、この写真では綺麗に見えるかもしれません。

しかし、よく見れば融雪剤の影響かこんなことになっています。


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各ドア
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ピラー
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分解したところではボディーキャッピングも。

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ドアはここまでになっていると、修復不能。もしくは直せたとしても、直すための工賃と、再発するリスクを考えるとスッキリ交換してしまった方が良いです。バックドアも含め5枚交換、ドアヒンジも全交換ということにしました。

 当初はリヤボディを降ろす予定ではなかったのですが、フレームの腐食が予想以上にひどいので、その補修の為にも降ろして作業することにしました。

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本来ボディを降ろすのはそれなりに大変なのですが、今回は全塗装のついでで内装などは全て取り払われたところからですので、追加は大した手間ではありません。むしろ、クロスメンバーの溶接作業はやりやすくなります。ちなみに今回使ったクロスメンバーは、社外品のヘビーデューティーのロングエクステンション付で、本来はボディを降ろさなくても交換できるものです。接続部はこんな状態になります。

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 純正品を使う場合はこのエクステンション(腕のようなところ)が無いので、交換しようとすると今回のようにボディ降ろしが必要になります。そうしないと上側がしっかり溶接ができません。今回は、現車のフレームのエクステンションにあたる部分も腐食があったので、否応なくこの社外品を使用することになりました。純正、社外は一長一短ありますので、追突などによるダメージ、腐食状況、予算、工期、強度など状況に応じて使い分けると良いです。

さて、交換後は錆止め塗装。ボディが乗っていたら塗装できないところも、この状態なら楽に塗れます。

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ボディを降ろしたついでにセンターピラーも中古品に交換してしまうことにしました。

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あそこまで錆びていると強度も落ちてしまいますし、補修しても再発するリスクがあります。これも通常の状態から交換するのは大変ですが、今の状態からなら簡単です。

完成です。

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このように、一般の方が見れば引いてしまうような腐食状況からでも、時間と費用さえかければ新車同様に再生できます。費用と言っても、同年式の中古車に買い替えるのに比べれば半分程度で済みます。しかも同年式の中古車では15年落ちですから、こんなにきれいな状態のものはまずありません。乗り換えを考えられているなら一度リフレッシュも検討してみてください。ボディだけではなく、10~20万km走った状態から足回りのブッシュ、ショック一式を交換すると、ちょっと感動する変化が感じられると思います。

今回のお預かりは3月初旬だったので、約2ヶ月の作業となってしまいました。
全塗装作業は1ヶ月1台の予定でご予約、順番待ちをしていただいているのですが、やり始めると追加が出てきたりして、1.5~2ヶ月のお預かりになってしまうこともあります。
現在、新規の全塗装作業は来年1月以降となっておりますので、来年あたりと計画されている方はお早めにご予約ください。