クラッチスイッチ

イメージ 1

Td5以降のエンジンはシフトチェンジがスムーズにできるように、アクセルを離しても、クラッチを踏むまでの僅かな時間は勝手に燃料噴射をして、エンジン回転数を保つような制御があります。この機能があることにより、微妙なクラッチワークをしなくてもそれなりにスムーズに運転ができます。しかし、Tdiなどのアナログなマニュアル車に慣れてしまっている人からは、エンジンブレーキが思うように利かなくて気持ち悪いと言われることもあります。

 クラッチを踏んでいるかどうかはマスタシリンダーに付いているスイッチで感知しているのですが、これが壊れるとクラッチを踏んでいるのに回転数が落ちない、というよりクラッチを踏んでいて無負荷なだけに逆に上がるという症状が出ます。もちろん正常でもこの制御が入るのはほんの1~2秒ですので、スイッチが壊れていたとしても、回転が上がりっ放しになるわけではありません。そのため、こんなものだと思って気づかず乗っている方もいるのではないかと思います。しかし、この僅かな時間でも正常を知っている人はかなりの違和感です。今回はオイル漏れ修理後の確認のために試運転していて、違和感を感じたので交換させていただきました。これが壊れていると、無駄な燃料噴射がありますので、多少燃費にも影響が出ていたのではないかと思います。

 今回はクラッチを踏んでも検知されないという故障でしたが、逆にこのスイッチに細工をして、常にクラッチを踏んでいるという信号をECUに送り続ければ、制御を完全にキャンセルすることになり、Tdiのようなはっきりとしたエンジンブレーキの利く操作感にすることもできます。Td5の操作感が気に入らないという方は、やってみるといいかもしれません。